「ピノ」の死…
今日の朝方、我が家の愛犬「ピノ」が亡くなりました。
9月3日にシャンプーのついでに健康診断を受けた時は、どこも悪いところは無かったのに、中旬ごろから食欲の減退や下痢が続き、病院に連れて行ったところ、大きな腫瘍が見つかりました。
「良性か悪性か わからないし、他にも転移しているかもしれませんが、取りあえず開腹手術をさせて欲しい」という獣医の依頼を、数時間悩んだあげく、断ってしまいました。
Mixの中型犬の「ピノ 」は今月でちょうど13歳。人間で言うと78歳ぐらい…と高齢です。
もし、良性で転移も無く 、手術がうまくいったとしても、あと何年生きられるでしょうか?
お腹の傷も若い頃のように早く回復しません。
ガンで亡くなった舅が、薬漬けの入院生活を送っていた姿がとても痛々しかったので、「その時」が来るまで自宅で介護することにしたのです。
ほどなく、立って歩けなくなり、ひとりでトイレが出来なくなり、家の玄関の中にサークルを置いて「オムツ」の世話になり、そして餌を食べることも水を飲むことも出来なくなり、カエルのように膨らんだ お腹の中の腫瘍が破裂して、お尻からも足の肉球の間からも大量の血膿が流れ出し、最後に宿便のような黒くて硬い便が出てから3日後の今朝、冷たくなって静かに旅立ちました。
テンカンもちでよくお腹を壊し、家の前を通り過ぎる人に誰かれなく吠え、そのくせ臆病者で、とにかく手がかかる犬でした。
「毎日、公園を散歩したねぇ」
「雪道が冷たくて、雷が怖くて、一緒にしゃがみこんだ時もあったねぇ」
頭を撫でながら毎日声をかけてあげました。
家族やアシスタントさんが線香をあげている間、廊下の隅のサークルの中から、豆柴犬の「パピコ」が哀しい声で見送りました。
その「パピコ」も15歳と3ヶ月…。
人間の年齢ですと、もう80代後半になりました。