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2010/3/16 火曜日

「東京都青少年健全育成条例の改正案」の件…

Filed under: ミニ情報 — Reiko @ 1:11:40

先日「マンガジャパン」の事務局長である里中満智子先生から、メールが届きました。

13日(土)にそのミーティングに参加してきました。
以下はそのメール文の転載です。
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◎東京都青少年健全育成条例の改正案の件について◎
                                     事務局長  里中満智子 
            
現在、都議会で青少年健全育成条例の改正案が出されており、その中に、「非実在青少年」(実写でなく、 マンガ・アニメ・ゲームに出てくる青少年)への規制法案が十分な審議無く、このままですと通過してしまう状況となっています。
 
「非実在青少年規制」の問題のポイント
○「18才以下のように見えるキャラ」というような曖昧な定義を法制化しようとする真意は?何だかブキミです。
○東京都条例で成立すると各出版社は東京にほとんど集結しているので大問題。
 「東京だけ」と言っても「日本全国」と同じ。
○都議会の議員たちもよくわからないまま「子供を守る」という大義名分で進んでいるのでは? 
 
◎この問題に関するこの問題に関する基本情報をまとめたサイトは以下です。

http://mitb.bufsiz.jp/ <http://mitb.bufsiz.jp/>         
 
藤本由香里先生からの(今回中心になって行動されております。)
条例案の内容についての問題点など、かいつまんだ説明文を送付します。

「年齢又は服装、所持品、学年、背景その他の人の年齢を想起させる事項の表示又は音声による描写から十八歳未満として表現されていると認識されるもの」と規定されており、つまり設定が18才以上になっていても、「18歳以下に見えれば」ダメ、ということです。

国の方で何度も改正(改悪)が話題に上りながらも、反対が多く先に進まないでいる「児童ポルノ法」における、「単純所持規制」(=とくに売買する意思を持っていなくとも、「児童ポルノにあたるもの」を単純に「持っている」だけで逮捕)、「マンガ・アニメ・ゲームその他、画像として描かれる青少年の姿にも児童ポルノ法を適用する」というもくろみを、都の条例で先に決め、規制してしまおうという法律です。

今のところ罰則はありませんが、「単純所持」も禁止されています。
おまけに、上記に規定された意味での「児童ポルノ」(つまり非実在青少年を含む)の根絶に向けて努力し、都に協力するのが「都民の義務」と規定されています。
 
第十八条の六の四 何人も、児童ポルノをみだりに所持しない責務を有する。
2 都民は、都が実施する児童ポルノの根絶に関する施策に協力するように努めるものとする。
3 都民は、青少年をみだりに性的対象として扱う風潮を助長すべきでないことについて理解を深め、青少年性的視覚描写物が青少年の性に関する健全な判断能力の形成を阻害するおそれがあることに留意し、青少年が容易にこれを閲覧又は観覧することのないように努めるものとする。
 
これだけ読むと、青少年が読まないよう留意すればいいのかと思うかもしれませんが、成人が読むものもすべて、規制の対象になります。
都条例の改正案の全文は以下で読めます。

http://fr-toen.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/post-cbc1.html <http://fr-toen.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/post-cbc1.html>

このうち、後半の、とくに赤で反転してあるところが重要な部分です。
 
「18歳以下に見える」とか、「不健全」とか、いくらでも恣意的に解釈できる条文の上に、これらの規制を推進しようとする都に対し、全面的に協力するのが「都民の義務」とするなど、これは戦前戦中のファシズムか?
「非国民」!とどこが違うの? と言いたくなるくらい問題のある法律なのですが、問題は、今の状況だとほぼ間違いなく、この法律は通ってしまう状況にあります。
 
2月24日に案が発表されて、都民が意見が言えるのは25日まで(つまり1日だけ)。
議会での質問が許されるのは3月4日(代表質問)・5日(一般質問)だけで、これも数日前には質問を提出していなければならない。(議員でさえ、検討できるのは3日程度)で、18日の13:00の付託議案審査がもっとも重要で、今月末には投票、決定、ということになります。
 
信頼できるとされる一般メディア(新聞系のニュースなど)でこれを取り上げているところはないし、新聞でも報道されていないので、このような条例案はみんな冗談だと思っているのだと思います。

今回はこの法案はケイタイ・ネットに関する法案とセットで提出されており、このケイタイ・ネット関係の法案はちょっと現段階ではあまりに穴がありすぎ、ほぼ通らないということになっていて、それが災いする可能性も高いのです。

二つあげたもののうち二つともが否決されることは珍しく、ひとつを通さない代わりにひとつを通すということは議会ではよくあります。こうしたことから、この法案は何もしないでいると通る可能性が高いだろうということです。
 
都議の方たちも、あまりにも現場から何も反対の声が上がってこないので、不思議に思う状況のようです。現場から反対の声があがらないとどうしようもない、との声も聞かれました。

私もあまりにみんな騒いでいないので、半信半疑だったのですが、各方面に確かめても、「このままだと通る」ことは確実です。

まだ間に合うかもしれません。
広報の手段を持っている方は、この法案の危険性を、早く、広く、伝えていただければと思います。

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残念ながら仕事の都合で15日の意見陳述には参加できませんでしたが、参加したマイミクさんから、記者会見の録画を転載させていただきました。

興味のある方はご覧ください。
          ↓
http://www.ustream.tv/recorded/5465844#utm_campaigne=synclickback&sour

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