先週の金曜日「実家の父が倒れ、入院した」…という連絡が入りました。
年末に車で迎えに行き、お正月をこちらで過ごしてもらった時、階段を上がり降りする足元がおぼつかず、随分歳を取ったな…という印象がありましたが、この連休で長野の兄一家が遊びに行った時は、みんなと一緒に外出したり、体操したり、元気に過ごしていた…と聞いていました。
「倒れたってどういうこと? 脳梗塞とか心臓麻痺とか?」
もう80過ぎているので、いつ何が起こってもおかしくありません。
「いや、前々から風邪を引いてて、ずっと軽い咳をしていたんだけど、明け方トイレに行こうとしてベッドから立ち上がった時、熱でフラついて床に倒れたみたいでね…」
同じ部屋の別のベッドに寝ていた母は、熟睡していて気がつくのが遅く、目が覚めてから慌てて起こそうとしたのだけど、熱が高いのに驚いて、慌てて救急車を呼んだのだそうです。
「大丈夫? 今から行こうか?」
「いや、しばらく入院させて細かい検査をするそうだから…。結果がわかったらまた連絡するよ」
母からの電話が途絶えてから一週間、2本のネームを作り、1本の脚本の仕事を済ませ、やっと今日検査の結果が出た…という電話がかかってきました。
「昔、仕事現場で事故を起こした時の古傷で、背骨が少し曲がっているそうだけど、熱も下がって食欲も出てきたし、腎臓も肝臓も良好らしい。ただ、肺に水が溜まっているそうなので、それを取り出したり、歩くリハビリをしたり…で、あと1週間ほど入院することになったから…」
そう言う母も、がたいの大きい父を起こそうとした時に腰を痛めたそうで、この1週間朝から晩まで病院に詰めながら、自分の治療もしてもらっていたとか…。
「結果を聞いて安心して、今日1週間ぶりに落ち着いてコーヒーを飲んだよ。冷蔵庫の中に色々食料が残っているのに、ひとりになったら食欲もわかなくてねぇ…」
これからますます老人大国になろうとしている日本には、こういった老々介護の世帯が、たくさんあるような気がします。