吾亦紅(われもこう)…
今日は節分…。
毎年、食べる豆の量が増えるのがちょっと気になりますが、夕食後「おには~そと、ふくは~うち」と豆まきをしてから、歳の数+1個分(こういう行事は何でも数え歳でするらしいので)豆をいただきました。
豆を食べながらテレビをつけたら、杉本眞人(すぎもとまさと)という作曲家が「吾亦紅」(われもこう)という歌を熱唱していました。
「吾亦紅」とは「吾木香」とも書き、8月上旬に山などで赤紫色の美しい色彩の萼(がく)片をつける植物でもあります。
2年ほど前にこの曲を聴いた時は「ああ、いい歌だな…」という感想だけでしたが、亡くなった母親を偲んで作者が作った歌だ…と知ったうえでもう一度聴くと「仕事に名を借りてご無沙汰してました。今はそのことをあなたに謝りたい」…という意味のフレーズのところで、ちょっと目頭が熱くなります。
自分の親に対してもそうでしたが、自分の子供たちに対しても「仕事が忙しいから仕方がないでしょ?」と、何度約束を破り、どれだけ母親の胸を必要としたい時に我慢をさせてしまったでしょう…。
「苗字が変わっても、頭に白髪が生えてきても、ずっとあんたは私の子供だからね」
かつてそう私に言った親の言葉を「歳をとったらきちんと介護してちょうだいよ」という押し付けがましい言葉だと捉えていましたが、何だかじっくりこの歌を聴いていると、親子の絆の深さを思い知らされてしまいます…。