35℃を越える猛暑が続いたかと思えば、落雷や大雨で停電や水害が起きたり、大気が不安定な8月も半ばを迎えようとしています。
7月は社会保険の算定基礎届の提出や上半期の所得税納付などの会社業務から始まり、孫娘の誕生日、郷里での高校のクラス会、施設に入居した実家の父の見舞い、関東支部の高校の同窓会、健康診断、私の誕生日、フルートの勉強会…と慌しく行事が続き、その間に腰を打って病院にも通い、本当にあっという間に毎日が忙しく過ぎてしまいました。
腰を打ったのは7月24日の私の誕生日の夕方のことでした。その日は主人も姑も出かける用があったので、前日に家族との誕生日祝いを済ませ、夕方から友人と近所で食事会+カラオケに出かける計画を立てていたのです。
仕事がひと段落したところで、友人から電話がかかってきました。机に向かっていたので手近にあったコード付きの親機を取り、話している最中に、椅子の背中側にあるタンスの上から、ボタボタと何かが落ちてきました。
見上げるとネコのレオが食べたものを戻していたのです。まだ吐き気が続いたので、電話での会話を進めながら椅子から立ち上がり「下りなさい」と手で指示を出しましたが、下りる様子が無かったので、座っていた椅子に上がり、力づくで下ろそうとした瞬間―。
椅子の下のキャスターが横に流れ、受話器を握り締めたまま床に転倒してしまったのです。激しい物音に「大丈夫?」と友人から声をかけられ、「だ、大丈夫…」と答えたものの、全体が痺れて体を動かすことが出来ません。
(腰の骨…やっちゃったかな…)と思いましたが、あいにくその日は木曜日。近所の病院はほとんど休みで、助けを呼びたくても主人も姑もいません。何とか立ち上がって救急箱の中を探しましたが、湿布薬もありません。
そこへ一緒に食事をする友人が車で迎えに来てくれたので、ネコの汚物を片付け、家中の戸締りをして、痛みがひどくなったら病院に連れてってもらおうか…と車に乗り込みました。空を見上げると、つい先ほどまで晴れていたのに、どんよりと曇り、怪しい黒い雲が覆っています。
雨具を詰め込み、車が走り出してから5分もしないうちに、大粒の雨が激しく降り始め、稲妻が光って落雷の音が鳴り響き、道がまるで川のようになって雨水が流れています。かろうじて信号機が見えるだけで、目印の道路標識も見えません。「病院に連れてって」どころではなく、何度も道に迷いながら、やっとの思いで目的の店に辿り着きました。
「夕立だ…すごいね」と言いながら、最近「夕立」という言葉を使わなくなったことを思い出しました。「夕立」というのは、夏の強い日射で発達した積乱雲が、通過する時に降る雷を伴うどしゃ降り雨のことで、短時間で晴れ上がり、そのあと程よく涼しくなるので、夏の季語として使われていましたが、最近ではあたりに被害をもたらす「ゲリラ豪雨」という言葉の方が一般化しているような気がします。
「ゲリラ」とはスペイン語で「小戦争」のこと。「敵の後方や敵中を奇襲して混乱させる小部隊」という意味で、予測できない想定外の豪雨には「夕立」よりも「ゲリラ豪雨」の方が合っているかもしれませんね。
そんなことを話しながら食事を進めていると、突然店の電気が消えました。幸い窓際に座っていたので、信号の灯りもあり、アタフタすることはありませんでしたが、コンビニ袋を頭に被り、道を走っている人や自転車を見ると、まさに「小戦争」のようです。
雨が小降りになるまで2時間ほど店の中で待機し、何とか帰宅して翌日主人に病院に連れて行ってもらい、ただの打撲で骨には異常がないと言われ、ホッとしましたが…「まったく何て日だ!」の今年の誕生日でした。
今日も台風が近づいているせいか、午後少し雨が降りましたが、玄関先では、種から蒔いたアサガオとほうせんか、マツバボタンとヒマワリの花が満開で揺れています。
ちなみに7月は外食が多かったせいか、健康診断の結果は散々でした…。